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あの子「閑古鳥」のブログをただ一度だけ見ただけなのよ。それなのに3時間半ものブログの内容を一言一句みごとにまちがえずに管理者たちの細かな書き込みの癖まで丸暗記してしまっているのよ。              ううっ!  オーッホホホホホ おそろしい子!
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かんこどりのく頃に

「あのさ、粉くん、記事書いた?」
いや、書いていない。
今日はパソコンの調子が悪く、記事は書けていない。
帰ってきてから机の前で、ずーっと宿題の本を読んでいたんだから、直す時間なんてなかった。
…どうせ不定期更新だ、書きたければいつでも直す。
「いや…まだだよ。それがどうしたよ。」
「あ、あははは、じゃあよかった☆これ見て、新ネタとか持ってきてあげたの。」
レナはそう言って、ノートパソコンを差し出して見せた。
「あ、IDとパスワードを打ち込んでくれれば記事の投稿だってしてあげられるよ☆」
「いいよ、そこまでしてくれなくても…」
「でもでも、時事ネタもニコニコもたっぷりなの!粉くん、そういうの嫌いかな…?かな?」
嫌いなわけない。
俺は具沢山な記事は大好きだ。
北朝鮮、偽雑誌、ガチウホネタに擬人化妄想、パワフルな読み応えとボリューム…
あぁ…その記事、最高だよ…
「画像も持ってきてあげたから、解凍すればすぐ載せられるし☆」
もちろん、記事に画像は欠かせない!
画像でインパクトを与え、ネタ満載の記事を読み進める…。
あぁ、よくぞ日本人に生まれけり…!!
「それからね、また音楽も作ってきたんだよ☆
今度はリンのバラードなの!」
雛見沢に引っ越してくるまで、俺はvocaoidという人類の宝を侮っていた。
だが…一度聴いてその魅力に虜になったのだ!
機械的な中にも深い味わい。
これに比べたら、俗に言うアイドルなどは大味でダメだ!
あんなものは言ってみれば初心者向け。
俺くらいのエキスパートになって初めてわかるのがvocaloidというものなのだ。
さらに竜宮家直伝の調教が素晴らしくうまいのは周知の事実!
…あぁどんな曲だよ…。
さぞかし俺のほやほやの記事に合うことだろう…!!
「…それからね、それからね!」
あぁ、まだ続くのかよ…!
面白そうだ、実に面白そうだ!!
不定期でいいやなどと言っていた不謹慎な自分よさらば!
レナはとても上機嫌な様子で、実に面白そうな記事を提案してくれた。
…脳内が一気に緊張感をなくし、情報を欲し続ける…。
また、同時にレナに対して持っていた警戒心も急に薄れていった…。
レナひとりだと言ってるし…入れてやってもいいんじゃないだろうか…。
ウイルスでも入れられるかもしれない…という疑念は確かに晴れないのだが…。
……その時、俺の背中に再び、ぞわりとした悪寒が走った。
この瞬間の俺はなぜそのような感情が走ったのか理解できない。
…だが…心のなかのもうひとりの俺が警鐘を鳴らす。
…レナの楽しそうな、魅力的な記事の話は…ある一つの前提に基づいている。
それは……うちが現在パソコンが使えない…
つまり記事を投稿できない、という前提に基づいているのだ。
普段の粉家ならパソコンくらい普通にある。
いつもだってこのくらいの時間にはニコニコしている。
なのに、明らかにご自宅用のノートパソコンを持ってきている事自体がすでに異常なのだ。
…知っている。
レナは…うちのパソコンが不調なことを…知っている…?
だが…はったりの可能性だってある。
…ただ単純に小型の記憶媒体がないだけかもしれない。
…レナ自身、パソコンが不調との確証がない可能性だってある…。
…でも…どうだろう…。
パソコンの中のメールソフトや普段は外に漏れていると思われるニコニコの音…
…レナにはパソコンの不調を疑えるチャンスがなかったとは言い難い…。
だが…こちらからわざわざそれを白状することはないはずだ…。
ぎりぎりまで粘ってみよう…。
第一、チェーンをかけているんだ。
これを外さない限り、レナは俺に何をすることもできないのだ…。
「あ、…ありがたいんだけどさ…。もうほとんど記事は書けちゃっているんだよ。」
「え…?…そうなの?そうなの?」
「…せっかくで申し訳ないんだけどさ…その…、」
上手に断る言葉が思い付かず、語尾が弱々しくなってしまう…。
「でも…ちょっとはおかずになると思うな。…思うな。」
「悪いけど…間に合ってるよ。
…俺のブログってさ、結構長文を書いてるんだよ。
だから…、」
「え…?ネタ、あるの?」
苦笑いしながら申し訳なさそうにレナをのらりくらりとかわす…。
だが…無理をしていることで忘れようとしている感覚が…背筋をじわりじわりと登ってくる。
俺は記事を今まさに書きあげようとしているように話しているのだが…レナと話がかみ合わない。
レナは…ある当り前な前提を元に話している。
そしてそれは…俺も当然自覚していることを前提にしている。
「粉くん、携帯でも記事を書けたんだね。…何を書いたのかな?」
「…い、いやその…別に俺が……」
レナはその記事は携帯で書いたものだといきなり決め付けてかかる。
いや…携帯で書いた、というより、パソコンは動いてなどいない、と断じているのだ。
「…本当に書いたの?記事、粉くんが?」
「だっだから…携帯で書いたんじゃないよ…パソコンで書いた…いや、書いてるんだよ。今!」
「…………」
「だからさ…悪いけど、レナの持ってきてくれたのは書けないんだよ…」
そこでレナは口を閉ざす。その時、瞳にすっ、と影が降りたような気がした。
「粉くんの書こうとした記事…当ててみようか」
「な、なんだって…いいじゃないか…」
「…うーんとね……」
会話は一見自然だが、主導権がすでにレナに移っている。
しかも心なしか、俺が詰問されているかのような流れだ。
「…その記事…最初のあたり…お湯だけで作れるんじゃないかな…?」
「お、おいおい侮るなよ?!閑古鳥のスペシャルなアーティクルを見くびるなってんだ…!!
そりゃもー羞恥心のブログの如く…すごいのなんの…、」
精一杯強がるが、奥歯が上手にかみ合わない。
…かえって狼狽しているかのような印象を与えている…。
だがレナは、そんな茶化しにも何の反応も示さなかった。
「粉くん…本当に記事…書けてるの…?」
「いやだから…、くれたんじゃなくて、…今書いてるんだよ!もうすぐ閑古鳥に…!」
レナはパソコンが起動している今、記事を書いている…という俺の前提を、ことごとく無視する。
俺が焦れば焦るほど、…レナが冷めていくのが分かる。
「ね。粉くん。」
…その時扉の隙間からいやに冷え込んだ空気がにじんできた…。
「パソコン、動いているのかな?……かな?」
もう…とぼけようもない。
レナは。…パソコンが不調であることに絶対の確信をもって訪れているのだ。
だが…それをいまさら認めることはできない。
とにかく…パソコンは動いていて投稿はもうすぐ…、そういうことになっているのだ…!!
だから俺は答える。
パソコンは快調であると、答える。
「う、動いているよ…、もちろん…!」
空気が乾いていくのがわかる。
…レナの瞳はますます冷え込み、俺を凍てついた視線で突き刺す…。
「……どうして?」
「え、なな、なんのことかな…?」
ちょっと茶化した態度のつもりだったが…そんな薄皮の演技はレナの瞳を見てしまった瞬間に吹き飛ぶ。
その眼差しは…口を開くよりも早く、俺にレナの返事を教えていた…。
「……どうしてさっきから嘘をつくのかな?…かな」
「…う、嘘なんか…、」
「…嘘だよね?」
「…嘘なんかじゃ…、」
「嘘だよッ!!!!」
レナの一喝に全身に電気が走り抜ける…!!
「……粉くんの記事当てるよ?えっとね」
レナが今夜、パソコンが不調であることを知っていることはわかった。
…だが、ここまで来るとまた変だ…!
パソコン不調を何らかの方法で知ることができたとしても…、俺が書こうと考えている記事を当てることは絶対にできないはずだ…!!
でもレナは…当てるという、…どうして当てられる?!
「ミサイルに…、カップラーメン。……当たりでしょ」
であることがわかるんだ…?!
「好きなの?………」
「今さ、……何が好き?って聞いたんだよ?」
数瞬後、俺はあまりに無防備に先を促したことを後悔する。
あまりに味気ない回答だからこそ…俺はその意味するところが理解できずにいたのだ。

「豚骨ショウガ味。」


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無題
この記事を読むときはPCゲーム「ひぐらしのなく頃に」の「鬼隠し編」のレナが前原屋敷に来るシーンを見ながら読んでいただきたいですけどこんな意味もない長文書いてしまいましてごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい地味にめっちゃこの記事に時間かかってます。
粉さん / 2009/03/31(Tue) /
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